中古PC市場では、定期的に法人向けのビジネス用デスクトップが大量に出回ります。最近ならば富士通の「ESPRIMO D581/D」ですね。Win7搭載で第2世代Coreシリーズを搭載したモデルです。このESPRIMO D581/Dですが、果たしてゲーミングPCとして使用できるのでしょうか。
ESPRIMO D581/Dの基本スペック
ESPRIMO D581/Dにはいくつかのモデルが用意されており、CPUやGPUが異なります。まずCPUとしてはCeleron530~Core i7 2600が基本で、GPUは内蔵グラフィック及び Radeon HD 6570という構成です。このうち、2018年時点でゲーミングPCとして通用しそうなのはCore i5-2400以上を搭載したモデルでしょうか。
第2世代のCore i5シリーズとはいえ、4コア4スレッド以上でクロック周波数が3.1~3.4GHzですから、最新タイトルの高画質設定未満なら何とかなりそうですね。ただし、GPUにはテコいれが必要です。Intel製のCPU内蔵グラフィックは近年大幅な進化を遂げており、第2世代の内蔵グラフィックでは明らかに力不足。
そのため、GPUをどの程度補強可能なのかで、ゲーミングPCとして使用できるか否かが決まります。
ESPRIMO D581/Dで増設可能なGPUは?
GPUを増設するとき、最初に把握しておくべきなのは電源ユニットの容量です。中古市場を調べてみるとESPRIMO D581/Dの電源ユニットは230W程度ですから、この範囲内で増設可能なGPUを探すことになります。電源容量だけを見ると、2018年1月時点では、GTX750Ti、GTX1050、GTX1050Tiあたりが実用的な候補といえそうです。
しかし、ここでひとつ大きな壁があります。それは拡張スロットの規格が「PCI」だという点です。前述した3つはいずれもPCIeに対応しており、PCI規格ではありません。
このように拡張スロットの規格が合わずに増設、補強が不可能なケースはよくあるのです。PCI規格でGPUを探すと「GeForce GT 610」程度しかありませんので、ゲーミングPCとしてはかなり微妙なラインですね。
ここからは考え方次第ですが、新しくゲーミングPCを組んだほうが良い結果になることが多いと思います。無理な改造は時間と手間の浪費だからです。
中古PCを買う時は拡張スロットの数と規格に注意!
今回のように、中古市場で入手性が高いビジネス用PCを改造しようと考えても、規格の古さで断念してしまうことはよくあるパターンです。また、企業が中古市場に放出する中古PCは価格が安く、無駄の少ない構成である一方、拡張性は最低限に抑えられています。
ゲーミングPCとして改造を考えるときは、常に「拡張性」「規格の新しさ」に注目しながら探すようにしましょう。特にメモリやGPUの規格には要注意ですよ。