暗号通貨のマイニングにおいて、CPUはそれほど重要な意味を持たないと言われてきました。これは、スレッドが多いほどマイニングが有利になるため、CPUよりも並列処理が得意なGPUが重視されていたためです。
しかし、そんなマイニングに一石を投じたのがAMDのRyzenです。非力と言われていたCPUマイニングにおいて、Ryzenが注目される理由はどこにあるのでしょうか?
メニーコアかつ低消費電力なRyzen
暗号通貨マイニングは、コア数(スレッド数)が多いほど有利になります。また、持続的に利益をあげるためには電気代を安く済ませる必要もあります。
この2つを同時に満たすCPUとして、Ryzenが注目されているのです。RyzenはIntel製のCPUに比べてコストパフォーマンスが高く、コア数も多いという特徴があります。
また、L3キャッシュの容量が大きいほどにマイニング効率が上がるため、その点でもRyzenは優位に立っているようです。
特に狙い目は、Ryzen 7 1700近辺のCPUですね。コア数と性能の割に消費電力が小さく、コストパフォーマンスに優れています。
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ASICが対応しない暗号通貨で強みを発揮
暗号通貨は、種類によってマイニング方法が異なります。
そのため、特定の通貨をマイニングできるようにデザインされた専用マシン(ASIC)が存在しない場合、CPUかGPUによるマイニングが主流です。
例えば「Monero」という暗号通貨は、ASICではなくCPUかGPUでマイニングする必要があります。
この時、消費電力あたりの性能を考えると、マイニング用の定番GPU「Radeon RX 470」よりも「Ryzen 7 1700」のほうが優れているとのこと。
TDP65Wで8コア(16スレッド)というRyzenの性能が、存分に活かされる環境というわけです。
暗号通貨の価格によって採算ラインが異なる
2017年は暗号通貨が高騰した年であり、これまで採算がとれなかったマイニング方法でも利益がでるようになりました。
簡単に言うと、100円の通貨Aを200円かけて採掘していたものが、300円に値上がりしたことで差額の100円を得られるようになったということです。
今後まだまだ暗号通貨市場は盛り上がりを見せるでしょうから、CPUやGPUマイニングに挑戦してみる価値はあるかもしれませんね。
マイニングする暗号通貨の値動きを見ながら、考えていきたいところです。