昨年ごろからランサムウェアという言葉を耳にする機会が増えましたよね。ランサムウェアとは、悪意のある第三者がターゲットとなるPCを束縛するために使われます。簡単に言うと、外部からの攻撃によって自分のPCが全く使えなくなるのです。
そればかりか、「PCを復活させるための要求」を突き付けてきます。こういったランサムウェアによる被害は、ゲーミングPCにも拡大しているのです。
オンラインゲーマーを狙うランサムウェア
ランサムウェアという言葉を一躍有名にしたのは、2017年5月に大規模なサイバー攻撃に使用された「WannaCry(ワナクライ)」です。WannaCryはWindowsがインストールされているPCに感染し、暗号化によってPCを使用不能にしてしまいました。
また、PCを復活させる代償として300ドルのビットコインを要求するという、まるで映画に出てくるような悪役ぶりです。WannaCryは主に企業や公的団体のPCをターゲットにしていたため、ゲーマーにはなじみが薄いかもしれません。
しかし、WannaCry以前にもランサムウェアは存在しており、オンラインゲーマーを狙った攻撃が行われた、という歴史があります。
約40種類のオンラインゲーマーを標的にした「TeslaCrypt」
WannaCryの大発生から遡ること約2年。2015年に話題になったランサムウェアが「TeslaCrypt(テスラクリプト)」です。TeslaCryptは、40種類ものオンラインゲームのゲームファイルを狙ったランサムウェアでした。
つまり、標的となったのは10代から20代の若い世代を中心としたオンラインゲーマーです。WannaCryと同様に感染するとPCを暗号化によって使用不能にしてしまい、解除のためにビットコインを要求してきます。
幸いなことにTeslaCryptは比較的短期間で終息したものの、オンラインゲーマーを狙ったランサムウェアは今後も登場してくる可能性が高いといえます。
ランサムウェアからゲーミングPCを守るために
ランサムウェアは、メールやwebサイトを経由して侵入してくることがほとんどです。一度感染してしまうと解除のために多大な手間暇がかかり、当然ながらゲームはプレイ不可能となります。
ランサムウェアに対抗するためには、以下3つの対策が必要です。
- OSやソフトウェアの脆弱性を常に修正する(修正パッチを最新にしておく)
- クラウドストレージや外部HDDなどへバックアップを行っておく
- セキュリティソフトを最新の状態で使用する
特にバックアップとセキュリティソフトの使用はマストです。OSやソフトウェアの脆弱性は、常にどこかにあるものと考えられるからです。
BTOショップなどでゲーミングPCを購入する時は、是非セキュリティソフトも同時購入しておきましょう。カスタマイズで安く購入できることが多いため、単独で買うよりもお得なことが多いですからね。