BTOパソコンを初めて購入するとき、意外と悩んでしまうのがパーティション分割。最近は標準で「無し」が選択されることが多く、そのまま購入してしまうこともあるでしょう。
もちろん、通常使う分には特に問題ありません。では一体、どのような場合にパーティション分割するべきなのでしょうか。
OSをリカバリー(クリーンインストール)するとき
通常、OSはCドライブにインストールされています。BTOパソコンを購入後、動作が正常なときはこれで何ら問題ありません。しかし、OSの挙動が不安定になったとしたらどうでしょう。
ドライバのインストールやアップデート、パーツの組み換えなどでOSが不安定になったときは、クリーンインストールが必要になります。
一旦OSを削除して、まっさらな状態でインストールしなおすわけですね。このとき、パーティション分割されていないと、OSと共にアプリのデータなども消えてしまいます。
データを保存したままOSだけを入れ替えたいときは、パーティション分割が必須なのです。Dドライブを別に作成して、設定ファイルなどはそちらに保存しておけば、復旧が楽ですからね。
キャッシュの保存先としてCドライブ以外を指定するとき
これはPC高速化のテクニックです。アプリケーションが使用する一時ファイル(キャッシュ)の保存先をCドライブ以外にしておくと、PCの動作が段々遅くなることを防いでくれます。
よく初心者の方が、PCを使い始めて1年前後で「購入時に比べてPCが重くなった」と感じるのは、Cドライブにキャッシュが大量に発生しているから。ファイルの断片化が多発するうえに、データの頻繁な読み書きが行われるため、HDDに負担がかかっているわけですね。
一方、キャッシュの保存先を別ドライブにしておくと、こういったデメリットを防止できます。なお、キャッシュの保存先を変更するには、アプリケーションごとの設定が必要です。
Photoshopのような画像編集ソフトなどは、キャッシュの保存先をCドライブ以外に設定できることが多いですね。アプリケーションの設定を個別に確認してみてください。
故障時のリスクヘッジとして
BTOパソコンは保証がついていることが殆どです。また、品質も高く故障確率が低いのも、最近のBTOパソコンの特徴。しかし、故障する確率はゼロではありません。
パーティション分割していないと、不具合が起こったときそこに存在するデータを復旧することができなくなる可能性が高まります。
故障時を考えると、データ保存先やバックアップ領域としてパーティション分割が必要かもしれませんね。また、BTOパソコンの購入時にCドライブをSSD、DドライブをHDDとして複数のストレージでカスタマイズするのもおすすめです。
最近のBTOパソコンでは、この構成が主流になりつつあります。CドライブはSSDで純粋なOS用(起動ドライブ)、Dドライブは大容量のHDDでデータ保管領域と、役割分担するわけです。
物理的に複数のドライブを作っておくと、故障時のリスクが一気に減りますからね。