mini-ITX対応のマザーボードは、一般的に小型PCに適していると言われています。確かにその通りなのですが、私は別のメリットもあると考えています。
例えケースがATXやmicroATXだとしても、マザーボードはmini-ITXを選ぶ理由があるのです。そこで、どんな時にmini-ITXマザーを選ぶべきなのか、まとめてみました。
将来的にサブマシンにする予定があるとき
CPUやGPUの進化によって、新しいゲーミングPCが欲しくなることは、将来必ず起こります。人それぞれですが、3年前後でPCを更新する方が多いように感じますね。
3年たてばCPUやGPUの世代はもとより、マザーボードのCPUスロットやチップセットも変わっていきます。つまり、事実上「丸ごと買い換え」に近い状態になるわけです。このとき、今使っているマシンはどうなるでしょう。
私を含め自作ファンの多くは、まだ使える現在のメインマシンをサブPCとして使い始めます。この時、マザーボードがmini-ITXだと小型化しやすくなります。サブマシンには省スペース性を求めたくなるもの。メインPCはデンと構え、サブPCはリビングでHTPCにするという方も多いですからね。
マザーボードをあらかじめmini-ITXにしておけば、ケースだけを小さくして中味を入れ替え、サブPCとして運用しやすくなります。
GPUやストレージを複数搭載しないとき
正直なところ、SLI構成などで複数のGPUを同時搭載せず、ストレージを2台以上積まなければ、mini-ITXでも十分です。
最近のmini-ITX対応マザーは価格の割に高性能で、ゲーミングPC用としても十分な実力を持っています。メモリスロットも2つあれば16GBにできますし、何ら不自由はありません。また、M.2SSDスロット搭載のmini-ITXマザーなら、2.5インチSSD+M.2SSDという構成で十分な容量を確保できます。
ケース内空間を確保して熱対策を強化したいとき
意外と知られていないことなのですが、mini-ITXマザーボードはATX・microATXケースにも組み込めます。四辺のサイズが小さいだけで、ネジの位置は互換性がありますからね。熱対策としてケース内部に十分なスペースを確保したいとき、ATX・microATXケースにmini-ITXマザーボードという組み合わせはアリなのです。
また、最近はmicroATXケースで5インチベイやシャドウベイを排除し、すっきりとした外観+高い拡張性を確保しているケースが増えました。こういった新しいタイプのケースでも、小型で必要十分な性能をもったmini-ITXマザーボードはマッチするでしょう。