遂に発売となったAMDのハイエンドCPU「Ryzen Threadripper」。最大32コアという超強力なマルチコアCPUですが、対応するマザーボードも続々と登場しています。
今回はその中でも、伝説のゲーマー「Fatal1ty」の名を冠するASRockのゲーミングPC用マザーボードを紹介します。
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Fatal1tyシリーズの最新モデル「Fatal1ty X399 Professional Gaming」
Fatal1tyシリーズは、伝説のFPSゲーマー「Fatal1ty」ことジョナサン・ウェンデル氏がプロデュースするゲーミングPCパーツブランドです。古参の自作PCファンの中には、ASRockといえばFatal1tyを連想する方も多いでしょう。
今回リリースされた「Fatal1ty X399 Professional Gaming」は、価格が約67000円。完全にハイエンド仕様で、コアなゲーマーを対象にしています。
電源部は11フェーズ回路を採用し、60Aの電流に堪えられるためOC(オーバークロック)時の安定動作が見込めるでしょう。
また、10ギガビットLANやIEEE 802.11ac対応の無線LAN、Bluetooth 4.2も標準装備。
さらには「Creative Sound Blaster Cinema 3」を搭載しているため、サウンド機能も文句なしと言えそうですね。
メモリスロットは8本で最大128GBまで対応、M.2スロットが3つ、VIDIA SLIとAMD CrossFire Xに対応と、ハイスペック環境を構築する基盤としては十分です。
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国産の高級固体コンデンサを使用!
マザーボードの品質を推しはかる指標のひとつに「コンデンサの質」があります。
「Fatal1ty X399 Professional Gaming」はこの点でも抜かりが無く、ニチコン(国内大手メーカー)の12Kブラックコンデンサ(高導電性固体コンデンサ)を採用。
ニチコンの12Kブラックコンデンサは、一般のPCに使われるコンデンサの中では、最高レベルです。
その他、高密度ガラス繊維を使ったPCB(プリント基板)を使うなど、素材へのこだわりが見えます。
新ソケット「Socket TR4」に注意!
「Fatal1ty X399 Professional Gaming」に採用されているAMDの新ソケット「Socket TR4」は、通常のRyzenシリーズの「Socket AM4」とは互換性がありません。
Ryzen Threadripperは「Ryzen」の名を冠しているため勘違いしがちですが、ノーマルのRyzen環境からのグレードアップならば、CPUとマザーボードをセットで買い替える必要があります。
Ryzen Threadripper自体がかなり高額なCPU(1950Xは16万円前後)ですから、今回紹介する「Fatal1ty X399 Professional Gaming」と合算すると24万円前後の出費になります。
24万円といえば、ミドルレンジのBTOパソコンが2台購入できてしまうため、真のハイエンドPCを自作する人向けの製品ですね。
品質や性能は文句のつけようがないものの、価格がネックとなりそうなRyzen ThreadripperとFatal1ty X399 Professional Gamingの組み合わせ。
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セットで20万円を軽々と超える投資ですが、マルチコア環境の絶対的な性能を追求するならば避けては通れないアップグレードパスかもしれません。
最近はマルチコア対応のゲーム・ソフトウェアも増えてきましたので、これを機会にハイエンドPCを自作してみるのも良いでしょう。