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今後のCPUクーラーは「高TDP対応」が肝になる可能性

メニーコアCPUの増加は、CPUの「高TDP化」も招いており、CPUの冷却が重要になっています。第2世代Ryzenのトップモデルである2700Xでは実にTDP105Wに達しており、これまでのCPUクーラーではやや不安が残る設計です。

また、今後もTDPが高いCPUは増える可能性がありますから、TDP100W以上に対応したクーラーは是非とも押さえておくべきでしょう。

TDP240Wまで対応の「Windale 6」

電源メーカーのFSPでは、TDP240Wまで対応するCPUクーラー「Windale 6」と180W対応「Windale 4」を発表しています。TDP180W以上に対応するCPUクーラーはそれほど多くありません。しかもTDP240W対応となれば、重量が1kg以上になり、取り扱いが難しくなります。

しかしWindale 6は重量823gで、このクラスにしてはやや軽量です。高さこそ17cm近くあるものの、サイドフロー型ですからエアフローに影響はないでしょう。価格面でも8480円と、同クラスのCPUクーラーであるnoctuaの「NH-D15 SE-AM4」(12000円程度)と比較してもリーズナブルです。

Ryzenに引っ張られるように物理コア数が増え続けるCPU市場を考えると、CPUクーラーに求められる性能も上がってきそうです。

もはや大型で高TDP対応のCPUクーラーは特別な存在ではなく、コスパに優れた製品がどんどん出てくるのかもしれないですね。

Ryzen 7 2700XにマッチするCPUクーラーは?

2018年4月時点では、以下が候補になりそうです。

FSP「Windale 6」 9000円程度
FSP「Windale 4」 6500円程度
SCYTHE「虎徹 MarkII SCKTT-2000」 3600円程度
SCYTHE「超天 SCCT-1000 4300円程度
noctua「NH-D15 SE-AM4」 12000円程度

これらはいずれもヒートパイプを4本以上もっており、12センチ以上のファンを搭載しています。この「ヒートパイプ4本+12センチファン」がひとつの基準になりそうですね。

また、高TDP向けCPUクーラーではサイドフロー型が主流で、トップフロー型は非常に珍しい存在です。最近のPCケース内のエアフローを考えると、どうしてもサイドフロー型の効率が良くなります。

高さに制限がかかるような環境(mini-ITXやスリムケースなど)でなければ、サイドフローを選択したほうが無難かもしれません。オーバークロックまで考えるなら「オーバークロックの強い味方!おすすめCPUクーラー」の記事を参考にしてください。

銅製ベース+アルミフィンも効果あり

さらに、ベースとヒートパイプが銅製、放熱フィン部分がアルミという製品も増えています。特に銅を使っている製品には要注目ですね。

銅はアルミに比べて熱伝導率が高く、金よりも上です。単純に数値化すると銅の熱伝導率が「398」、アルミは「236」ですから、やはり銅を使った製品はCPUの熱を効率的に吸い上げることになります。

ベースは銅であることが多いので、ヒートパイプにも銅を使っているかがポイントになりそうです。価格が高いモデルは大抵、ヒートパイプ部分が銅になっています。こういった材質の違いも、CPUクーラーを選ぶポイントといえるでしょう。