ゲーミングPCとスマートフォンの境界線が、徐々に曖昧になっています。格安のスマートフォンを製造・販売することで有名な中国のメーカー「Xiaomi」がゲーミングPCに初参入しました。
スマートフォン市場の大手が創り上げたゲーミングPCは、一体どんな性能を持っているのでしょうか。
最新ではないがかなり安いXiaomi「小米遊戯本」
Xiaomiが発表した同社初のゲーミングノートPC「小米遊戯本」は、パーツこそ最新構成ではないものの、かなりのコストパフォーマンスを誇っています。具体的にスペックを見ていくと、以下の通りです。
小米遊戯本 上位モデル
- OS:Windows 10 Home 64bit
- CPU:Core i7-7700HQ(4コア8スレッド、2.8GHz~3.8GHz動作)
- GPU:GeForce GTX 1060(6GB)
- メモリ:16GB
- ストレージ:SSD256GB+HDD1TB
- モニタサイズ:15.6インチ
- その他:Office 2016 Home and Studentプリインストール済
小米遊戯本 下位モデル
- OS:Windows 10 Home 64bit
- CPU:Core i5-7300HQ(4コア4スレッド、2.5GHz~3.5GHz動作)
- GPU:GeForce GTX 1050Ti
- メモリ:8GB
- ストレージ:SSD128GB+HDD1TB
- モニタサイズ:15.6インチ
- その他:Office 2016 Home and Studentプリインストール済
ゲーミングノートPCとして無難なCore i7-7700HQやCore i5-7300HQを使用しており、なおかつGTX1050Ti~1060が搭載されています。上位モデルではメモリも16GB積んでいますから、手を加える部分は全くありませんね。officeが付いているのもありがたいところ。同スペックのゲーミングノートPCが最低でも20万円、通常は25万円近くすることを考えると、かなりお得です。
小米遊戯本が持つもう一つの武器「冷却能力」
小米遊戯本はゲーミングノートPCの宿敵ともいうべき「熱」に大して、強みを持っているようです。ゲーミングノートPCは内部のスペースに余裕がありませんから、エアフローだけで冷却を賄うのは難しくなります。そこで各社ともヒートパイプを使って冷却を行っているわけです。
小米遊戯本では、CPUとGPUを囲むように3本のヒートパイプがS字状に配置されていて、そのヒートパイプを2つのブロワーファンで冷却しています。排気は後部、側面の合計4か所から行い、吸気は底面から。吸気口を底面の46%にまで広げ、冷却能力を最大化しているとのことです。
かなり冷却に気を使っている印象をうけますね。あの有名なRazerやALIENWAREよりも冷却能力が上、という触れ込みにも納得がいきます。
高性能低価格化が進むゲーミングノート市場
このように格安スマホメーカーの参入で、ゲーミングノートPCに価格破壊が起こる可能性が出てきました。実際、小米遊戯本の下位モデルは通常のノートPCレベルの価格ですし、デスクトップ型と比べても2万円程度の差しかありません。最新のハイエンドモデルさえ追い求めなければ、手の届きやすデバイスになりそうですね。