Intelの1強状態を崩し、10数年ぶりにCPU戦争を巻き起こすきっかけになったAMDの名機「Ryzen」。メニーコア時代は、Ryzenによって幕を開けたと言っても過言ではありません。
このRyzenですが、ついにその後継シリーズが登場しそうとの情報があります。一体どんなスペックなのでしょうか。
Ryzen2000シリーズの概要とスペック
新しいRyzenは、モデルナンバーが2000番台になる予定とのことです。早速そのラインナップを見ていきましょう。2018年3月時点で公開されているのは、以下の4モデル。
名称 | Ryzen7 2700X | Ryzen7 2700 | Ryzen5 2600X | Ryzen5 2600 |
---|---|---|---|---|
コア | 8コア16スレッド | 8コア16スレッド | 6コア12スレッド | 6コア12スレッド |
動作周波数 | 3.70~4.35GHz | 3.20~4.10GHz | 3.60~4.25GHz | 3.40~3.90GHz |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB | 16MB | 16MB |
TDP | 105W | 65W | 95W | 65W |
※全モデル共通…DDR4-2933メモリ対応
まずはミドル~ハイエンドの中間層を狙う方針のようですね。また、従来のRyzen1000シリーズと比べると、物理コア数とスレッド数は据え置きであるものの、クロック数が増加しています。
さらに末尾XのモデルでTDPが上がっている点も見逃せません。2700XではついにTDP105Wとなり、100Wの壁を突破しました。従来モデルの最高位であるRyzen7 1800XがTDP95Wなことを考えると、消費電力や発熱が大きくなっているようですね。
ライバルは第8世代Intel製CPUか?
価格を考えると、最上位の2700Xが369ドルですから、日本円にすると38800円くらいでしょうか。Core i7 8700Kが40800円前後なことを考えると、約2000円安いということになります。やはりCore iシリーズを意識しているようですね。
ただし、TDPが増加していてクロック上限が引き上げられていることから、ランニングコストでは第8世代Intel製CPUに負ける可能性もあります。従来のRyzen1000シリーズの動作クロックを引き上げ、マルチコア性能を底上げしたモデルと考えたほうがよさそうです。
Ryzen2000シリーズの発売時期は?
まだ公式で確定した情報ではありませんが、2018年の4月中旬という情報が流れています。ただしこれは延期される可能性がありますし、日本ではさらに遅くなるでしょう。
順調に出荷されたとしても、早くて2018年のGW明けというイメージになるでしょうか。AMDファンにとっては、久々のCPU交換のチャンスかもしれませんね。Intel製CPUもCoffe lake-Sの新モデルが登場しますし、2018年最初の買い時が来そうです。